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2本の移動平均線のクロス①

前回まではFXTF RSI50を題材にシストレで知っておくべきこととして、EAのロジック、EAの検証と最適化といったテーマを中心に話を進めてきました。

今回からは新たに2本の移動平均線のクロスを実現するFXTF Moving Average Crossを題材に進めていきます。

FXTF Moving Average Cross

このEAもFXTFにて作成されたもので、現状ではFXTFのデモ環境でのみ動作するEAとなっていますが、ダウンロードして一緒に試してみてください。MT4の操作でもEAの検証に使うテスターは慣れないと扱いにくいのですが、ブログを見ながら試していくことですぐに慣れるはずです。

まず、今回のEAのロジックですがだれでもご存知の2本の移動平均線のクロス、つまりゴールデンクロス(GC)で買い、デッドクロス(DC)で売りというものです。

GCとDCをあえて図示する必要は無いと思いますので、言葉で説明すると短期移動平均線(デフォルトで5期間)が長期移動平均線(デフォルトで21期間)を下から上に抜けたら買い、上から下に抜けたら売りというシンプルなロジックです。

EA内部での表現としては、GCを例に挙げるならば「2本前の短期移動平均線 < 2本前の長期移動平均線」かつ「1本前の短期移動平均線 ≧ 1本前の長期移動平均線」というように2つの時点でのそれぞれの移動平均線の位置関係を示してあげることになります。

人間の目では瞬時に判断できることでもEAでは丁寧に記述してあげなくてはららないのはRSI50でも同様でしたね。

EAのパラメータ

EAで設定できるパラメータを見ていきます。

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GCで買い、DCで売りに使う短期と長期の2本の移動平均線は、それぞれ期間、移動平均線の種類、計算価格を設定できます。期間以外はプルダウンメニューです。

それ以外の、リスク許容度、損切り幅ATR、GMMA長期、はRSI50と同じなので第1回のブログのプロパティ説明を参照してください。

今回は全てのパラメータをデフォルトのまま、直近1年間(2016/3/21~2017/3/21)でRSIの時と同様ドル円とユーロドルの時間枠それぞれH4に加え、より短期トレードとなるH1とM30の結果を見るところから始めます。

検証結果

USDJPY H4

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USDJPY H1

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USDJPY M30

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EURUSD H4

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EURUSD H1

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EURUSD M30

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これらの中で利益になっているのは、USDJPYがH4とM30、EURUSDがM30と2つの通貨ペアの検証だけではあるものの、短期のトレード(M30)で良いパフォーマンスが出ていることがわかります。

USDJPY M30の詳細

損益曲線だけを見ても好調ですが、詳細レポートは以下の通りで、純益が8,861.80と当初の1.9倍近くまで収益が伸びています。

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他の要素を見ると特徴的な傾向も見られます。

勝率が34.77%と低い代わりに、ペイオフレシオ(平均勝トレードと平均敗トレードの比率)は、173.99÷73.85=2.36と高いことで、破産確率も6%程度に収まっています。

最大ドローダウンが大きい点なども気になりますが、せっかく良いパフォーマンスが出ていますので、次回はこのEAに調整を加えてよりよいEAへと磨きをかけることとします。

◆本稿は筆者の個人的見解に基づき、執筆されたものです。あくまでも個人ユーザー向けのコラムとして提供された参考記事であり、FXTFの見解、分析ではございません。

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