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チャート機能を使い倒すコツ⑦

今回も「チャート機能を使い倒すコツ」です。今回はオーバーレイチャートを使って日経平均株価CFDを表示しつつ、市場間ダイバージェンスについて考えます。

オーバーレイチャート

オーバーレイチャートはFXTF MT4に標準で搭載されているカスタム指標で「FXTF – OverLay Chart」の名前でインディケータの中に含まれています。簡単に言えば、複数のチャートをひとつのチャートに重ねて表示できる機能です。複数といっても通常は2つか3つ、それ以上は見辛くなりますので、複数のチャートとオーバーレイチャートを併用するほうが良いでしょう。
オーバーレイチャートの使い方の詳細はFXTFの公式サイトにもありますので、そちらをご覧ください。

*チャートを重ねて表示できる「FXTF – OverLay Chart」|FXTF公式サイト
https://www.fxtrade.co.jp/page-259103


またFXTF MT4ではCFDのチャートも出すことが出来ますので、今回はドル円と相関が高い日経平均株価のチャートを重ねてみます。日足チャート(D1)ですと、以下のようになります。オーバーレイするチャートの色は薄めに変え、陽線=黄緑、陰線=赤のグローバルスタンダードカラーにしました。



こうして見ると、確かに2月以降は同じような動きをしていることが確認できます。今回はザラバの動きを確認するツールとして1分足(M1)チャートという極短いチャートを使います。

市場間ダイバージェンス

市場間ダイバージェンスというのは、異なった通貨ペアや異なった商品、あるいは似た商品との比較でしばしば使われるものです。

たとえばFXならば同じユーロクロスでEURGBPとEURCHFを比較してみるような場合です。参考までに見てみましょう。EURGBPの日足チャート(D1)にオーバーレイでEURCHFを表示してあります。



3月から明らかに方向が異なっていることがわかります。EURGBPが下げてEURCHFが上がっていますので、GBPが強くCHFが弱いことになります。GBPCHFだけのチャートを見ればわかりますが、何がリードしているのかを知るためには、EURGBP、GBPCHF、EURCHFの3つをオーバーレイチャートで出すことがよいでしょう。


本題に戻して、ザラバチャートのドル円と日経平均株価(オーバーレイ)の特徴をご覧ください。こちらは本日4月17日の前場の動きを1分足チャートで見たものです。



注目していただきたい部分にラインマーカーで着色しました。


ドル円と日経平均株価はほぼ似たような動きをしていますが、どちらも違う方向(株価上昇、ドル円下降)の動きが始まった箇所です。最近では通常リスクオン・リスクオフで同じ方向に動くことがほとんどですが、稀にこのように逆方向に動くダイバージェンスが発生します。どちらも株価がダイバージェンスしている状態から反転をするとドル円も反転していることが確認できます。



もうひとつ見てみましょう。こちらは同じく1分足で今朝のNY引け直後の値動きです。


まったく同じですね。

このドル円と日経平均株価との市場間ダイバージェンスを使って、ドル円の反転を知る方法がいつまで使えるかはわかりませんが、リスクオン・リスクオフといった言葉をニュースで見るうちは使えると思います。

NYダウとの関係、NY原油(WTI)との関係など、色々と試してみると興味はつきないと思います。せっかく搭載されているこのオーバーレイチャート。上下を反転させることも出来ますので、使い勝手はよいと思います。

◆本稿は筆者の個人的見解に基づき、執筆されたものです。あくまでも個人ユーザー向けのコラムとして提供された参考記事であり、FXTFの見解、分析ではございません。

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