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チャート機能を使い倒すコツ⑤

こちらのブログでも「チャート機能を使い倒すコツ」と題したテーマで、これまで4回ほど書いてきました。

チャートを使い倒すコツ①
チャートを使い倒すコツ②
チャートを使い倒すコツ③
チャートを使い倒すコツ④

チャート機能を使い倒すコツ①

特に①ではチャートを見やすくするコツとして、テクニカル指標等チャート上に表示する色を透明(None)にするといいといった話をさせていただきました。これなどは、チャート上に表示する際の盲点とも言えるもので、白背景に白とか、黒背景に黒といった発想の延長上にあるものです。

また、移動平均線のパラメータを1とすることで、あえて計算させないことで終値の折れ線グラフとして、複数の遅行スパンを表示する方法を紹介しました。これなども1期間移動平均線は終値そのものであるという盲点ですね。

Momentum2

パラメータ1のもうひとつの使い方は超短期の扱いで1本前の足との比較をする場合があります。

MT4には標準でMomentumというテクニカル指標がありますが、これは一定期間前の価格と現在の価格を比較して100を中心に5%上がっていれば105、5%下がっていれば95と表示するタイプの指標です。NYダウが続落していますので、NYダウ日足を使ってMomentumでパラメータを1としたチャートをご覧ください。

昨日でしたら94.6293ですから、100から引けば5.3707となり、CFDベースでのNYダウは終値比(25453-24086=1367)で5.37%下げた(1367÷25453=0.0537)のだなということがわかります。

ただ、どうせなら数字そのもので出したいと思うのが普通です。

幸い皆さんは5回にわたる「かんたんプログラミング」でちょっとしたテクニカル指標の修正程度ならばわかるようになっているはずですから、MomentumをベースにMomentum2を作ってしまえばよいわけです。

標準装備のMomentumを開いてみましょう。計算部分は74行目です。

ExtMomBuffer[i]=close[i]*100/close[i-InpMomPeriod];

とあります。終値に100を掛けて一定期間前の終値で割っているだけです。 これを以下のようにしてみましょう。

ExtMomBuffer[i]=(close[i]*100/close[i-InpMomPeriod])-100;

上記値から100を引いただけですが、これで単純に何%上がったか、下がったかを示すカスタム指標になります。ファイル名をMomentum2として保存、コンパイルすれば完成です。かんたんプログラミングより更にかんたんな作業です。

表示してみます。パラメータを1として、0ラインを合わせて表示しましたので、実際の前日比の変動率がわかりますし、一定期間前との比較もわかりやすくなりそうです。

今回は100を引いてあげるという単純な式の変更で違った視点で見ることが出来る例を紹介しましたが。結構単純な四則演算をしてあげるだけで便利なカスタム指標が出来ると思いますので、常にそんなことも考えながらチャートを見ていただくと良いと思います。

ダウの今回の下げ

最後におまけの豆知識となりますが、今回のダウはザラバで1500ドル超の下げとなり、史上最大の下げ幅ということばかりが話題となっていますが、ざっくりと25000ドルに対しての1500ドルですから最大瞬間風速で6%程度、終値ベースでは5%にもなりません。金曜(2018/2/2)と月曜(2018/2/5)の両日を合わせても約2000ドル、26000ドルに対して7.7%です。

過去の大暴落と言われるそれほど驚くような下げ幅(率)ではありません。リーマンショック当時は今回程度の下げは毎週のように見ていましたし、史上最大の下げ幅(率)となったブラックマンデーでは一日で22.6%も下げたことを考えると、今回の調整はまだ続くかもしれないと、警戒心をもって臨んだ方がよいかもしれません。

◆本稿は筆者の個人的見解に基づき、執筆されたものです。あくまでも個人ユーザー向けのコラムとして提供された参考記事であり、FXTFの見解、分析ではございません。

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