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MT4でシナリオを立てる

山中康司プロフィール画像

 

2017年1月に開始したMT4ブログですが、今回が最終回となります。
最終回は私自身が相場のシナリオを立てる際の手順を紹介します。これは現状どのような立ち位置にいるのかを判断する私にとっては重要な手順で、売買を行う前の事前準備にあたるものです。

 

流れ

大まかな流れとしては以下のようになります。

(1)目立った高値と安値を決める

(2)それらからフィボナッチ・リトレースメントで現在の位置を見る

(3)平行チャンネルを引いてトレンドを確認する

(4)下位時間枠チャートに適用する

ドル円を例に順を追って見ていきましょう。

実際の手順

(1)目立った高値と安値を決める

まず目立った高値安値ですが、これは実際にトレードを行うチャートだけでなく、より上位の時間枠チャートとなる日足あるいは週足から判断します。特に年間の高値、安値には注目しておきましょう。

ドル円では日足チャートを見ますが、ドル円の場合はわかりやすいですね。目立った高値は2018年高値目立った安値は2019年の1月安値となります。

(2)フィボナッチ・リトレースメントで現在の位置を見る

高値114.549から安値104.815に向けてフィボナッチツールでリトレースメントを描画します。長期の足を表示すると実際の高値・安値にうまく引けない時もありますが、そのような場合は、チャートの自動スクロールをオフ(これはすべての描画ツールで操作しやすくなるポイント)にした上で、該当箇所をズームインすると、ほとんどのケースでうまくいくと思います。

以前書いた通り、レートを表示させること、61.8%の平方根である78.6%を追加すること、この2点のみがデフォルトからの変更点です。

黄色のラインマーカーで示した通り、78.6%戻しの112.466は昨年11~12月に何度も試して最終的に下抜けた、重要なサポートでもありました。抜けたサポートはレジスタンスという定石通り、112円台半ばは戻しの限界点となる可能性を考えます。

(3)平行チャンネルを引いてトレンドを確認

チャートを見てもすぐ分かる通り、現在のドル円は上昇トレンドです。上昇トレンドの場合には、安値を複数通るサポートラインとそれに平行に引いたラインで構成される平行チャンネルを引きます

ここでは1月安値の翌日からのサポートラインとそれに平行なラインで上昇チャンネルを表示さらにこのサポートラインと平行なサポートラインでチャンネル内に補助ラインを引いてあります。

このサポートラインと平行チャンネルの上限とで構成される狭い幅のほうの上昇チャンネル内での動きを継続中という判断ができます。そしてレジスタンスは先ほどのフィボナッチ・リトレースメント、サポートは今週月曜時点で111.05、緩やかに上昇中で、目先はこのサポートを下抜けるかどうかが注目点です。

(4)下位時間枠チャートへの適用

MT4の場合、下位の時間枠に変えてもラインはそのまま残りますので、以上のラインを残した上で取引に使う下位の時間枠のチャートに切り替えます。ここでは、1時間足チャートに切り替えてみましょう。

1時間足チャートでは、短期の下降トレンドがありますので、このチャートでは更に高値からの平行下降チャンネルを引きます。そして、現在は一段の下値をトライしようとしている段階にありますので、下降チャンネルを引いて高値を起点としたフィボナッチ・エクスパンションも追加します。

ピンクの点線で示した点線が逆N波動の各点、そしてピンクの水平線がそのターゲットとなるエクスパンションです。執筆時点で何度か試した61.8%エクスパンションを下抜け、サポートラインとほぼ重なる100%エクスパンションを目指す展開と考えられます。

まとめ

およそ、以上のような作業を毎朝行った上で、その日の立ち位置を検討、日中に変化があった場合には新たに検討を加える。このような流れが私の相場分析の基本、第一歩です。

人によって自身の見方が確立するまではなかなかピシッと決まる手法が見つからないかもしれませんが、基本は重要です。今回の考え方はどのような方にも、どの通貨、時間枠にもあてはまると思いますので参考にしていただければ幸いです。

長い間お読みいただきまして、どうもありがとうございました。皆様のトレードの成功をお祈りいたします。

 

◆本稿は筆者の個人的見解に基づき、執筆されたものです。あくまでも個人ユーザー向けのコラムとして提供された参考記事であり、FXTFの見解、分析ではございません。また、FXTFでは「ライブラリ」機能のサポートは行っておりませんので予めご了承下さい。ご利用の際はご自身の判断でお願いいたします。

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