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ボリンジャーバンドと標準偏差

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今日は満月で今年最も地球に近づきますので、実際に見ても大きく感じることが出来るはずです。あいにく全国的に雨模様のようですから、今夜は見ることが出来なさそうですが、明日でも極端に違いはありませんので、明日の夜にでも見てみると良いかもしれません。

 

ボリンジャーバンドと標準偏差

今回もMT4標準の指標からボリンジャーバンド(Bollinger Bands)と標準偏差(Standard Deviation)を扱います。

ボリンジャーバンドは、通常20期間の単純移動平均(ボリンジャー氏推奨値)の上下に、標準偏差(±2σ)のバンドを表示させるバンド系指標で最も有名なテクニカル指標であると思います。このバンドは±2σですから、過去20本のローソク足終値がバンド内に95.44%含まれるように描かれていることとなります。

つまり値動きが出た場合、標準偏差の値は大きくなりますし、もみあいが続けば標準偏差の値は小さくなります。これはボリンジャーバンドのバンド幅(Band Width)という派生指標で示されますが、MT4では標準偏差そのものでバンド幅の代用が可能です。

今回はボリンジャーバンド(20期間、±2σ)と同じパラメータの標準偏差をサブチャートに表示させて、どのような見方をすることが正しいのかを見ていきましょう。ドル円日足チャートにボリンジャーバンドと標準偏差を表示してみます。

 

具体的な読み方

ボリンジャーバンドでは、バンド幅が小さい状態はもみあいを示し拡大していく状態がトレンドの発生を示しますが、これをわかりやすくするために併用する指標が標準偏差です。これを相場の変遷の3段階として示すと以下のようになります。

(1)スクイーズ(バンド幅が狭い状態)

 スクイーズはもみあいの状態を示します。ボリンジャーバンドに水平のピンクの矢印を付記した期間が典型的なスクイーズですが、スクイーズの判断方法は、過去の標準偏差が相対的に低水準にある水準を探し、それと同程度で標準偏差が横方向あるいはやや下方向に推移している場所を探すとよいでしょう。上記チャートでは低水準と考えられる水準に水色のラインマーカーで着色し、スクイーズの期間に同様に水平のピンクの矢印を付記してあります。

(2)エクスパンション(バンド幅の拡大)

 エクスパンションの目印は、ローソク足終値がバンドを超える状態から始まります。チャート内で黄色のラインマーカーで示したローソク足を見ると、終値がバンドの下側に抜けていることがわかります。そして、そこからバンド幅が拡大していきますが、この状態をエクスパンションと呼び、トレンドが継続中であることを示します。標準偏差を見るとバンド幅の拡大は標準偏差の値が大きくなっていくことで確認できます。ピンクの上向きの矢印で示している期間です。

(3)ボージ(バンド幅最大)

 ボージとはbulge(膨らむ)という単語ですが、ボリンジャーバンドではバンド幅が最大の部分を示します。ボリンジャーバンドだけ見ていると明確に最大幅を示すことは困難ですが、標準偏差を出しておけばそれまで標準偏差の値が大きくなっている状態から小さくなる転換点がボージであることがすぐにわかります。標準偏差の部分を丸で囲み、それに対応するローソク足に向けて緑の矢印を引いてあります。このボージが現れるとトレンドの終了を示しますので、チャートで見るとフラッシュクラッシュの安値から4日後に下降トレンドは終了したという判断ができます。

このように(1)→(2)→(3)と進み、バンド幅の縮小とともに再び(1)に戻る動きが相場の変遷となるわけです。ボリンジャーバンドだけでは主観的な見方になりがちですが、標準偏差をサブチャートで示すことでより客観的な見方をすることが出来るようになります。

 

ビットコインのチャート

もうひとつ例を見てみましょう。ビットコイン円の日足です。

チャート左側にボージがあり、それまでの下降トレンドが終了しています。そして1月11日以降は1か月以上に渡るスクイーズとなっていました。そして黄色のラインマーカーで示した足ですが上側のバンドを上抜けて引けていますので、上昇トレンド発生の初期段階にあると考えることができます。今後、標準偏差が拡大していく動きが出てくれば上昇トレンド継続となりますので、数日はビットコインの動きに注目しているとよさそうです。

標準偏差(Standard Deviation)って何に使うんだろうと思われた方、是非ボリンジャーバンドと組み合わせて使ってみてください。

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